失業保険の給付額は、離職前の給与の50~80%が基本となり、年齢と賃金水準によって上限額が設定されています。具体的な金額は賃金日額×給付率で計算され、30歳未満で最大6,760円、60歳以上で最大7,177円が日額上限です。
失業保険(雇用保険の基本手当)の給付額について、2026年3月時点の最新制度に基づいて詳しく解説します。
失業保険の基本的な計算方法
賃金日額の算出
失業保険の給付額計算は、まず「賃金日額」を求めることから始まります。
計算式:
離職前6ヶ月間の総支給額 ÷ 180日 = 賃金日額
対象となる賃金:
- 基本給
- 諸手当(通勤手当、残業代など)
- 賞与(月額換算されたもの)
対象外となるもの:
- 退職金
- 年3回以下の賞与
- 現物給与(食事代など)
基本手当日額の計算
賃金日額が決まったら、次に基本手当日額を計算します。
給付率:
- 賃金日額が2,746円以下:80%
- 賃金日額が2,747円~4,576円:80~50%(逓減)
- 賃金日額が4,577円~13,890円:50%
- 賃金日額が13,891円以上:50~45%(逓減)
年齢別上限額(2026年3月現在)
基本手当日額には年齢別の上限額が設定されています。
30歳未満:
- 上限額:6,760円
- 下限額:2,196円
30歳以上45歳未満:
- 上限額:7,510円
- 下限額:2,196円
45歳以上60歳未満:
- 上限額:8,265円
- 下限額:2,196円
60歳以上65歳未満:
- 上限額:7,177円
- 下限額:2,196円
具体的な給付額シミュレーション
ケース1:28歳、月給25万円の場合 - 賃金日額:25万円 ÷ 30日 = 8,333円 - 基本手当日額:8,333円 × 50% = 4,166円 - 月額換算:4,166円 × 30日 = 約12.5万円
ケース2:35歳、月給35万円の場合 - 賃金日額:35万円 ÷ 30日 = 11,667円 - 基本手当日額:11,667円 × 50% = 5,833円 - 月額換算:5,833円 × 30日 = 約17.5万円
ケース3:50歳、月給50万円の場合 - 賃金日額:50万円 ÷ 30日 = 16,667円 - 計算上の基本手当日額:約7,500円 - 実際の基本手当日額:8,265円(上限適用) - 月額換算:8,265円 × 30日 = 約24.8万円
給付期間と総受給額
失業保険の給付期間は、離職理由と被保険者期間によって決まります。
自己都合退職の場合:
- 被保険者期間10年未満:90日
- 被保険者期間10年以上20年未満:120日
- 被保険者期間20年以上:150日
会社都合退職の場合:
- 年齢と被保険者期間により90日~330日
よくある質問
Q1:失業保険はいつから受給できますか?
A1:自己都合退職の場合は申請から2ヶ月後、会社都合退職の場合は7日間の待期期間後から受給開始となります。
Q2:アルバイトをしながら受給できますか?
A2:週20時間未満かつ月収8万円未満であれば可能ですが、収入に応じて給付額が減額される場合があります。必ずハローワークに申告してください。
Q3:受給中に就職が決まったらどうなりますか?
A3:就職が決まった時点で受給は停止されますが、条件を満たせば再就職手当(支給残日数の60~70%)を受け取れます。
Q4:給付額に税金はかかりますか?
A4:失業保険は非課税所得のため、所得税や住民税はかかりません。ただし、国民健康保険料の算定には影響する場合があります。
Q5:過去の離職歴が給付に影響しますか?
A5:過去3年以内に基本手当を受給している場合、給付制限期間が延長される可能性があります。詳細はハローワークで確認してください。
まとめ
失業保険の給付額は、離職前の給与水準と年齢によって決まります。給付率は50~80%で、年齢別の上限額が設定されているため、高収入の方ほど実質的な給付率は低くなる傾向があります。
正確な給付額を知るためには、離職票を持ってハローワークで手続きを行うことが重要です。また、受給期間中は求職活動が必要なため、早期の就職を目指しながら計画的に活用しましょう。
生活再建ナビでは、失業時の各種手続きや生活支援制度について詳しい情報を提供しています。お困りの際はぜひご活用ください。